Q、市政令指定都市化前より現相模原市にお住いの方の住所変更登記の注意点とは

 

 

市政令指定都市化前より現相模原市にお住いの方の住所変更登記の注意点

 

相模原市の政令指定都市化までに、

 

平成18年3月20日 津久井郡津久井町、相模湖町 との合併

平成19年3月11日  津久井郡城山町、藤野町 との合併

   平成22年4月 1日  相模原市が政令指定都市になり区政

(緑区、中央区、南区)に移行

   という経緯をたどっています。

 

平成22年4月1日という基準日より前から現相模原市に住所があり、引き続きそのままの住所にお住いの場合、住所変更登記の登録免許税を非課税で行うことが出来ます。

言い換えると、「相模原市の住所に住所変更登記をする場合で、住所移転の原因年月日が平成22年4月1日以前になる場合には登録免許税はかからない。」ことになります。

 

区制施行などの地番変更を伴わない行政区画の変更にかかる登記名義人の住所等の変更に係る登記事務の取扱い

(平成22年10月18日第389号 民事局通知)を当てはめてみます。

 

要約すると

地番変更を伴わない行政区画の変更や政令指定都市化により区制が導入された場合に登記名義人の住所に変更が生じることになりますが、この変更は公に知られた事実ですので、住所変更の登記をしなくてもよいことになっています。

 

しかし、地番変更を伴わない行政区画の変更や区制施行以前に登記名義人が住所を移転していて、登記記録上、現住所と全く異なる住所が登記されている場合は、登記原因を「平成○年○月○日住所移転、平成○年○月○日区制施行」として一括申請することができ、先の住所移転に関する登録免許税も含めて非課税にすることができます。

 

①津久井町の例を挙げると

平成18年以前より津久井町にお住まいで、現在登記記録上の住所が

津久井郡津久井町青野原〇〇番地

と、なっていて

現住所の表記として

  相模原市緑区青野原〇〇番地

と、なっただけの場合は住所変更登記の必要はありません。※

※必要はありませんが、あえて住所変更登記を行うことはできます(非課税)。

 

しかし、

平成18年以前より津久井町に住んでいるが、現在登記録上の住所が例えば、前住所である

  東京都町田市本町田〇〇番地

(昭和の時代に町田市から津久井町に転居しているが住所変更登記をしていなかったと仮定)

      と、なっている場合は

現住所の表記である

相模原市緑区青野原〇〇番地

      に住所変更登記を申請しないと、次に続く登記が申請できません。

 

この場合の登記申請書は

登記の目的 所有権登記名義人住所変更

登記の原因 昭和○年○月○日住所移転、平成18年3月20日行政区画変更、

      平成22年4月1日区制施行

変更の事項 住所 相模原市緑区青野原〇〇番地

登録免許税 登録免許税法第5条第5号により非課税※

 

※非課税証明書として、当該行政区画の変更に係る市区町村長等の証明書を提供しなければならない(登録免許税法施行規則第1条第1項第2号)

 

②従来の相模原市内の例

平成22年4月1日以前より相模原市にお住まいで、現在登記記録上の住所が

  相模原市上鶴間二丁目18番11号(ひさすえ司法書士事務所住所)

と、なっていて

 

現住所の表記として

  相模原市南区上鶴間二丁目18番11号

と、なっただけの場合は住所変更登記の必要はありません。※

※必要はありませんが、あえて住所変更登記を行うことはできます(非課税)。

 

 

しかし、

平成22年以前より相模原市に住んでいるが、現在登記録上の住所が例えば、前住所である

  東京都町田市本町田〇〇番地

(平成22年以前に町田市から転居しているが住所変更登記をしていなかったと仮定)

      と、なっている場合は

現住所の表記である

相模原市南区上鶴間二丁目18番11号

      に住所変更登記を申請しないと、次に続く登記が申請できません。

 

この場合の登記申請書は

登記の目的 所有権登記名義人住所変更

登記の原因 平成○年○月○日住所移転、平成22年4月1日区制施行

変更の事項 住所 相模原市南区上鶴間二丁目18番11号

登録免許税 登録免許税法第5条第5号により非課税※

 

※非課税証明書として、当該行政区画の変更に係る市区町村長等の証明書を提供しなければならない(登録免許税法施行規則第1条第1項第2号)

 

 

今回は、ひさすえ司法書士事務所の地元、相模原市を例にとりましたが、全国的にも市町村合併が盛んな昨今、すべての市町村合併に当てはまる住所変更登記において登録免許税が非課税となるケース事例です。

ですが、われわれ司法書士も日本全国の市町村合併を記憶しているわけではありません。

県内、近郊の法務局管轄であればピンとくるのですが、地方の市町村合併だと見落としがちなのは事実です。登記名義人の住所変更登記において、住所移転の原因年月日が最近では無い場合には、特に注意が必要なのです。

 

 

<参考>

登録免許税法第5条第5号

第五条  次に掲げる登記等(第四号又は第五号に掲げる登記又は登録にあっては、当該登記等がこれらの号に掲げる登記又は登録に該当するものであることを証する財務省令で定める書類を添付して受けるものに限る。)については、登録免許税を課さない。 

五  行政区画、郡、区、市町村内の町若しくは字又はこれらの名称の変更(その変更に伴う地番の変更及び次号に規定する事業の施行に伴う地番の変更を含む。)に伴う登記事項又は登録事項の変更の登記又は登録 

 

不動産登記規則

(行政区画の変更等) 

第九十二条  行政区画又はその名称の変更があった場合には、登記記録に記録した行政区画又はその名称について変更の登記があったものとみなす。字又はその名称に変更があったときも、同様とする。 

2  登記官は、前項の場合には、速やかに、表題部に記録した行政区画若しくは字又はこれらの名称を変更しなければならない。